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『囀りに』初ウ3公募

最近、桃叟の身辺に不幸がありましたので、しばらくブログの更新が遅れました。すみません。今回から復帰します。

『囀りに』歌仙の初ウ2には全部で三つの投句がありました。次の通りです(到着順)。

①比翼連理や宵の川風         湖愚

②恋狂いして名は閻魔帳     綺翁

③身は末枯うらがれて二枚の切符  三山

うーん。①②はたしかに恋句は恋句ですが、どうも「秋」の風情に乏しい。③は秋の末も末で、もうほとんど冬ですね。「うら枯れ」はなるほど晩秋の季語ですが、恋句らしくもう少しシットリしたいものです。

俳論に私情をまじえてはいけませんが、3句ともどうも選者の意に染まないので――投句者の皆さん、ゴメンナサイ――、ここは一つ国連調停式に、蔭の執筆しゅひつ(作品に参加せず、連衆の句を書きとめる役)を引っ張りだして流れをつなごうと思います。

茹で栗剥きし指の細さよ     執筆   「囀りに」句順表 参照

さあこれで次は初ウ3です。「恋」の長句です。季はまだ「秋」の有効射程(許容範囲)内いありますが、次に「雑」がしばらく続きますから、できれば多少「恋離れ」の気味合いのものが望ましいです。連衆諸氏のうちの色魔的傾向の皆さん、修行時ですぞ。

 

 

コメント12件

 湖愚 | 2019.10.07 20:26

うーん。お見事ですね。唸ってしまいました。
小生は、「執筆」とは桃叟翁ご本人であると勝手に受け止めます。
毎回ブログの更新を楽しみにしていますが、
ここひと月ほどはコメントできないでいました。
この間の先生のご発信は、他者への励ましでもあるような気がします。
不如意を、おのが怠惰の言い訳にしてはならない、と。
「崩し将棋」、近日中に拝読いたします。いずれオロカな感想、コメントなりとも。
「初ウ3」にも投句するつもりでいますが、しばらく愚考しますので少し猶予を。
「参加意義組」で楽しんでいますが、今回のはちょっとレベルが高すぎます。

 湖愚 | 2019.10.15 21:54

恋の句は難しいです。
私には景気のいいのや典雅なのは無理です。
恥を忍んでのエントリーです。
「筒井筒銀の髪なりそれなりに」

 ugk66960 | 2019.10.20 21:07

もしかしたらこの句案は、恋の句から「秋」の季語を全部切り捨てて、「雑」に一本化する意図で作ったのではないかな? だとしたら、その方針は間違っていない。この線で押し通すべし。そうなると苦言を呈さなければならない。下五の「それなりに」が気に入らない。こりゃ何じゃ? 苦し紛れにヤッツケで作ったのではないか。ここは何らかの実詞が欲しいところ。具象的な語句が見つからないといって、抽象的な表現に逃げてはいけない。句意は「幼い恋心がいつまでも変わらず、ついに老境に達した」ということらしいが、そうだったらいっそ句順を変えて「×××××銀の髪見る筒井筒」とでも上五を工夫するのも一案ならん。

 三山 | 2019.10.18 18:06

ウラ3です

「やわらかな背中をおしぬ虫の声」

「崩し将棋」読ませていただきました。

連句は一句しか出せないというのが厄介ですね。

 三山 | 2019.10.20 10:33

早速訂正です。すみません。
「やわらに背中を推して虫の夜」

 湖愚 | 2019.10.21 19:34

「筒井筒」の句に関して。図星です。一言一句もおろそかにせぬことは基本中の基本。怠っておりました。宗匠に上五を据えられれば上乗の句になりましょうが、差し替えます。少しご猶予を。ご指摘の点は、「初雪や銀の髪見ゆ筒井筒」として、冬の句に取っておきます。

 碧村 | 2019.10.21 19:59

浪あらふ配所に待たむ文ひとつ 碧

なんとなく演歌調に聞こえるのは不徳故。

 湖愚 | 2019.10.22 19:01

「宵を待つ人のゐるにや揺れ尾花」
でお願いします。

 ugk66960 | 2019.10.23 14:09

湖愚子へ。前回の「初雪や」の句案を見た時はゼツボウ的な気持になりました。きみの欠陥は、不器用なのではなくて、小器用に句をチョコチョコ作ってしまうことにあります。苦吟することなんてないでしょう? だからダメなのだ。これじゃ「白い物づくし」じゃないか。冬の句にしても却下です。それにひきかえ今回の「宵を待つ」はよしんば苦吟はしないまでも苦労ぐらいはしているようです。どうにか合格ラインには達している。問題は措辞なり。「宵を待つ人のゐるにや」という上五中七は、「宵待草」(夏の季語)を連想させ、 「尾花」(秋)と抵触する。変則季重なりの恐れあり。たとえば「我を待つ誰か居るらん」とでも直したら如何?

 湖愚 | 2019.10.23 19:41

ご指導ありがたく受け止めます。ナットクです。軽率と不明に恥じ入ります。しかし宗匠に朱を入れられた句で参加するのもイカガナモノカという気がします。で、またまた最新の自作で雪辱を期すことにします。「連俳初学びの栞」は「道場」に変じつつありますね。修行の旅に出て出直したい気分です。  
*「田舎駅女(め)の手に譲る開(かい)ボタン」

 湖愚 | 2019.10.26 5:57

「押しボタン流し目に見る同じ階」

ローカル列車のドア開閉ボタンからエレベーターに換えました。
再三にわたる改作で恐縮ですが、これで間に合えば・・・。

 綺翁 | 2019.10.30 23:52

雨宿り唇盗むつかのまを

すみません性分なもので。

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