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フェイク梅に鶯

拙老の鰥宅を訪問看護してくれるヘルパーさんが、市中の公園で見かけたと早春の景物の写真を撮って来て下さいました。「梅に鶯」の構図です。よく見るとちょっとヘンです。画面で我が物顔をしている鳥がウグイスじゃないのです。これはメジロです。

この一葉だけじゃなく、世間に出回っている「梅に鶯」の写真には目白が代役をしているのが多いそうです。聞けば本物の鶯は、羽色が地味な上に目もパッチリせず、あまりインスタ栄えしないということです。

それにひきかえ、この一羽の鳥は如何にも恰幅かっぷくよく、写真に納まって悠然と構えています。〽東風こち吹きて匂ひおこせり梅の花国のえやみも知らず顔して

たしかに画中の目白は、憎らしいほどまるまると肥え、超然とドライな目をして、われ関せず焉えんと、足元の梅花の群などまるで眼中にない風情です。〽世はえやみ春もフェイクか梅鶯囀ばいおうでん、というところです。  尾

 

 

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