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八十六歳生日――梔子3首

今年の6月28日をもって満86歳になりました。月並みな表現でお恥ずかしい仕儀ですが、よくもまあこんなに生き延びたものだと思います。桃叟と同年配の人々はどう感じていらっしゃる事でしょうか。

一つしくじりをしました。毎年この時期に開かれる都立某高校の1956年卒業生の学年クラス会から案内状を頂いているのですが、いつも出している欠席の通知を今年はうっかり間違って「出席」としてしまいました。ヤキが回ったのかも知れません。皆さん車椅子を用意してまで待ってくれていたそうです。悪いことをしました。ごめんなさい。旧友の小澤幹雄君から聞きました。

学年会は大層盛況で30数名が集まったとのことでした。一学年400人が定員でしたから、卒業後67年にして参集率は約8パーセントということになります。われらが世代の生存率もそんなところかも知れない。とにかく残存兵力はこの人数しかないわけです。

小沢幹雄君とは高校時代、演劇部で一緒でした。その後はいい加減な桃叟と違って本物の役者になられましたが、その頃は無邪気に付き合わせてもらいました。「自分には電車の中で突然歌い出すちょっと変わり者の兄がいる」という話を聞いたこともあります。それが後に天下の大指揮者小澤征爾氏になるとはもちろん知る由もありませんでした。

それから10数年、桃叟老人が北米マサチューセッツ州ケンブリッジで暮らした1970年頃には小澤征爾の名前は世界的になっていました。ボストン・シンフォニー・ホールのロビーですれ違ったアメリカの小母さんに

から、「アーユーオザーワ?、オア、エスキモー」と訊ねられて面食らったのを思い出します。エスキモーと一緒にするとは何だと憤慨していたら、周囲に「そりゃ人種差別というものだ」とたしなめられたものでした。なるほど、と感心しました。

*         *       *

梔子3首――

〽ひたむきに言葉なけれどわれに向き物問ひかくるクチナシの花

〽何ゆゑに機嫌悪きか知らねどもこちら振り向けクチナシの花

〽八十あまり六つの月日は幾昔白き花見る明け方の夢

 

コメント6件

 中村眞大 | 2023.07.09 23:37

総合誌「情況」「日本の活動家100人の選ぶ音楽選」企画 ご協力のお願い

野口武彦さま

突然のご連絡を失礼いたします。
総合誌『情況』編集部、明治学院大学3年生の中村眞大と申します。
ご連絡先がわからず、こちらのコメント欄にてご連絡を差し上げましたご無礼をお許しください。

実は、弊誌次号にて 「9歳から90代まで!日本の社会運動家・アクティビスト100人が選ぶ 心震える戦いの歌選」(仮)という企画を掲載することになりました。8月20日発売号が音楽特集ということで、それに合わせた企画として、思想や党派を問わず老若男女100人ほどの主だった日本の運動家にアンケートのご協力をお願いしております。つきましては、元全国学生自治会連絡会議のリーダーでいらっしゃった野口さまご自身の「自分にとっての戦いの曲」を1曲(選定理由やお名前も含めて)、掲載させていただきたく、アンケートのご協力をお願いいたします。

ここでの「戦いの曲」とは、決して戦争の曲ではなく、活動とともに聴いたイチオシの「既存の社会に向けたメッセージ性のある曲」や「運動の思い出の曲」、「プロテストソング」などの反政権ソング、「実は政治性を含んでいると感じている好きな曲」、「政治性は含まれていないがご自身が活動をしながら聴いて心を奮い立たせた曲」などなど、幅広く「戦いの曲」とします。ご自身の活動のジャンルに直接関係がなくても構いません。

このリストを作成し日本の多世代の(元)運動家・アクティビストが運動と共に聴いた曲やイチオシする曲を一挙に並べることで、日本の社会運動と音楽との関わりやその変遷を幅広い多世代にわたって考察する題材としたいと考えております。

アンケートはこちらのGoogleフォームか、
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScFppUyjbcpPeJmAVFgOqxhVpr6GQjZND9YbMNFg4VML6Lm1A/viewform?usp=sf_link

もしくは以下をご利用になってメールの返信にてご回答くださいませ。
・お名前
・肩書(活動時の所属、組織役職等)
・生年
・ご年齢(2023年8月20日時点)
・曲名
・(前項で選んだ曲の)作曲者かアーティスト名
・選んだ理由(100字以内)

★★締め切りは7/16(日)までにお願いいたします★★

『情況』には、年齢順に、お名前や肩書などとともに曲名や選定理由などを掲載させていただく予定です。

ご質問などございましたらお気軽にお問い合わせください。
お忙しいところ恐れ入りますが、よろしくお願いいたします。

総合誌「情況」編集部
中村眞大
070-4413-6069
ktznmovie73@gmail.com

 ugk66960 | 2023.07.10 15:20

お便り有難う。ご自分のメールアドレスを明記したコメントは初めてなので感服しました。すぐにそちらへ御返信差し上げたいが、よろしいでしょうか。

 中村眞大 | 2023.07.11 21:21

野口様

お世話になっております。
お忙しいところお返事くださり、また、早速ご回答くださりありがとうございます。
メールアドレスへのご連絡、恐れ入ります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。

中村眞大

 ugk66960 | 2023.07.11 23:59

gメールでも誤字訂正を送りました。念のため。

 大貫良夫 | 2023.12.21 13:02

野口武彦大兄
大兄より10日ほど早く生まれ、同じ高校に進み、大兄の話を聞いたり大兄の書いた詩文を読んだりしていた大貫です。あの時に教えられたロシア文字のいくつかと、ステンカラージンのロシア語の歌詞の一部はまだ覚えているから、大兄は小沢幹雄とともに大きな影響を与えてくれた学友であります。来年の集まりまでおたがいに元気でいましょう。大貫良夫。

 ugk66960 | 2023.12.21 16:05

いや驚いた。あの大貫君が元気ででいてくれたんだね。大兄とは人生でこれまで何回か「奇遇」を繰り返して来たような気がします。最初は高校三年の体育の時間にタッチフットボールを一緒にやりました。なぜだか二人とも体育教師に気に入られたのを覚えています。大学入試が近いのにケガを気にしなかったのが好感を得たらしい。二度目は――――1965年頃――――赤門の近くでヒョッコリ出会った。たしか大兄は「これからペルーへ出かけるんだ」と言ってらした。そして三度目が、「遇』とは言えまいが、それから60年も経た今回のメールのコメントです。ぼくは最近足腰にあまり自信がなく、なかなか東京までは行けないが、文章だけはまだ書けるので、とりあえず久闊を叙する次第です。野口武彦。

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