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著作一覧

花の忠臣蔵 - 2015/12/11

¥ 2,376 / 講談社

本書は野口武彦氏による『忠臣蔵─赤穂事件・史実の肉声』(ちくま新書、現在はちくま学芸文庫)、『忠臣蔵まで』(講談社)に続く一冊です。『忠臣蔵』において野口氏は事件の発端から終結まで、後世の潤色を取り去り、史料の叢から元禄の人間ドラマをよみがえらせることに成功しました。また『忠臣蔵まで』では赤穂事件を成立させた武士の行動原理(エートス)の帰趨について、尋常ならざる洞察が示されました。
そして本書に至って野口氏はこう言います。
「忠臣蔵をレンズにして眺めると、ただ元禄時代という過去の歴史の一齣だけでなく、日本に流れる時間のなかに住まう歴史の精霊(デーモン)の姿を正視することができる。元禄人に目を据える。と、元禄の死者たちもひたと見返してくる。その眼差しは、同時代だからこそかえってものを見えなくする死角を突き抜けて、現代の迷路をくっきり照らし出すにちがいない」
すなわち、いまなお日本人の心性の根底にあるものを、忠臣蔵という「虚構」の享受、語り口そのものを通じて洗いなおそうとする試みです。そのとき浮かび上がってくる普遍にして不変のものが「貨幣の専権」であることに読者は驚くはずです。
本書は、いわば野口版「忠臣蔵三部作」の掉尾を飾るものとなります。


明治めちゃくちゃ物語 維新の後始末 - 2013/12/14

¥ 799 / 新潮新書

サムライはどう殺されたのか? 失業した武士をどうするか? 幕府の借金を返すには? 列強から国を守れるのか? たった十年で日本を激変させた明治新政府の苦闘を描きながら、近代国家の本質に迫る。


明治めちゃくちゃ物語 勝海舟の腹芸 - 2012/02/17

¥ 799 / 新潮新書

※維新の志士はみな傑物、明治は華やかな新時代――というのは教科書の中の幻想。デタラメな新政府と死に損ないの旧幕府がせめぎあい、実情はまさに大混乱! 家来を捨てて逃げ出す慶喜、奸計を巡らす岩倉具視、世間知らずの公卿たち……。その間を取り持って勝海舟は孤軍奮闘! 敗者は非情な淘汰で歴史から消え、勝者は好き勝手に国を創る。最終決戦・戊辰戦争を軸に、「めちゃくちゃ」な政権交代劇を描く。


天誅と新選組―幕末バトル・ロワイヤル - 2009/01/19

¥ 774 / 新潮新書

※尊王派と佐幕派の対立は、ついに流血の惨を招くに至った――。殺される側は身分も立場も理由もいろいろだが、「文久」の三年間、政治都市京都を中心に《天誅》の名による殺戮が荒れ狂う。過激派浪士と新選組が死力を振って斬り合う剣戟ロマン。それは《銃砲》の時代を迎える直前、道場剣術から実戦に復活した《刀》の最後の花道だった。幕府はテロの恐怖にじわじわと消耗してゆく。急転直下のバトル・ロワイヤル。


大江戸曲者列伝―太平の巻― - 2006/02/20

¥ 778 /

※ペリーに抱きついたマジメ学者、アメリカ女性にもてた少年通訳、先祖の悪名が気になる大名、殺しを愛した勤王家、机上作戦では必勝の指揮官、銃弾に散った旗本、クリカラモンモンの歩兵差図役……など三十八人。歴史変動は万人が避けられぬ巨大災害だ。切羽詰まった現場のナリフリ構わぬ姿にこそ人の器が出る。いかに土壇場を切り抜けたか、あるいは切り抜け損なったか。目が離せない幕末ドタバタ人物誌。


幕末バトル・ロワイヤル - 2007/3

¥ 778 / 新潮新書

徳川幕府の生き残りを懸けたイチかバチかの天保改革が、幕末の幕を切って落とした――。改革失敗、経済混乱、飢饉に火事に異国船、未曾有の事件が頻発する中、虚々実々の駆け引きに翻弄される幕府首脳の姿は、青雲の大志と権力欲が渾然一体となった政治の現実を教えてくれる。尊王攘夷・倒幕開国のうねりが押し寄せる直前、黒船来航までを、さまざまな名珍場面でたどる、既成史観ではわからない幕末政界権力争奪史。


慶喜のカリスマ - 2013/4/23

¥ 2,700 / 講談社

歴史上「多くの人びとの期待を一身に集めて登場したのに、その期待を完全に裏切った」人が何人かいます。後世からみると「あんな人物に当時の人はいったいなぜ、希望を託したのだろう」と不思議に思うのですが、たしかにそのとき、彼にはカリスマがあったし、時代は彼を舞台に上げたのです。その機微を明確に描き出すことに成功したものが、すぐれた評伝なのでしょう。
さて、近代日本でこの種の人物を探すとすれば、その筆頭に挙げられるのは徳川慶喜でありましょう(ついでにいうと、もうひとりは近衛文麿)。しかし、司馬遼太郎の『最後の将軍』を読んでもどうにもこの人のことはよくわからない。
慶喜がこれまで歴史の専門書からも歴史小説からも正当な扱いをされてこなかったことの蔭には、ふたつの決定論史観が作用しています。ひとつは王政復古史観、もうひとつはコミンテルン・ドグマ。どちらも歴史を行方の定まっている一方交通の方向量のように考えて、慶喜をもっぱら否定されるもの、乗り越えられるべきもの、敗北ときまったものと扱ってきて、この人物に本来ふさわしい出番を与えてきませんでした。慶喜に「封建反動」のレッテルを貼り付けて戯画風に単純化する点では、ヴェクトルは正反対でも両学説は奇妙に一致するのです。
本書は幕末について書きつづけてきた野口氏が満を持して放つ「慶喜と幕末」です。幕末の数年における彼の眩い輝きと没落、明治以降の沈黙をとおして「ありえたかもしれないもうひとつの日本」が浮かび上がります。


異形の維新史 - 2013/12/18

¥ 1,944 / 草思社

戊辰戦争でのヤクザたちの暴走、岩倉使節団の船中「猥褻」裁判、悪女・高橋お伝の名器解剖…語られることのなかった幕末維新の綺譚集。


幕末不戦派軍記 - 2014/2/4

¥ 864 / 草思社文庫

慶応元年、第二次長州征討のため大坂に進発した徳川十四代将軍家茂のお供を任じられた仲良し御家人四人組、弥次郎・喜多八・筒なし・関兵衛は、開戦の遅れをよいことに一年以上も大坂で美食、遊郭通い、観光と遊び呆ける始末(『在京在阪中日記』)。その後、長州、鳥羽伏見、上野、日光、会津、箱館へと続く維新の戦乱に厭々従軍させられ、死の恐怖に怯えつつも持ち前のノーテンキさで行軍してゆく―。幕府滅亡を象徴する“戦意なき”幕臣たちの生態を史料と想像力で復元した傑作幕末小説。単行本『幕末不戦派軍記』所収の五編と『幕末伝説』所収の鳥羽伏見編を合本した決定版。


幕末バトル・ロワイヤル―井伊直弼の首ー - 2012/07/01

¥ 778 / 新潮文庫

黒船到来という外患が内憂に転じ、動乱期が始まった――。激動期には、誰が政治権力を握るかが決定的な重要を帯びる。本書で扱う安政期のキーパーソンは、部屋住みの庶子から幕府権力の絶頂、大老にまで駆け上がった井伊掃部頭直弼だ。条約勅許、将軍継嗣問題、地震、インフレ、コレラなど難問が山積する中、京都朝廷の意向を無視して調印を強行し、反対派を弾圧することで自ら墓穴を掘ることになる……。


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